非正常専利出願の認定と不服申立てについて

2023/12/18
2023/12/19

1. 2021年・2022年の非正常専利出願件数

1-1. 2021年の非正常専利出願の通告件数:81.5万件

―専利出願合計件数(特許出願158.6万件、実用新案出願285.2万件)の18%を非正常出願が占めています。

1-2. 2022年の非正常専利出願の通告件数:95.5万件

―専利出願合計件数(特許出願161.9万件、実用新案出願295.1万件)の20%を非正常専利出願が占めています。

2. 2022-2023年に受領した主な非正常認定理由

非正常出願表

3. 非正常専利出願の根拠

3-1. 2007年10月1日「専利出願行為の規範化に関する若干の規定」(国家知識産権局令第45号)

第三条 本規定でいう非正常専利出願行為とは、以下をいう。

(一)同一事業体または個人が明らかに同じ内容の専利出願を複数件提出する、または、他人に明らかに同じ内容の専利出願を複数件提出するように指示する行為
(二)同一事業体または個人が従来技術または従来設計を明らかに模倣した専利出願を複数件提出する、または他人に従来技術または従来設計を明らかに模倣した専利出願を複数件提出するように指示する行為
(三)専利代理機構が、本条(一)項または(二)項に記載されているような専利出願を代理提出する行為

3-2. 2017年4月1日より「専利出願行為の規範化に関する若干の規定」(国家知識産権局令第75号)は、以下のように改訂されました

第三条 本規定でいう非正常な専利出願行為とは、以下をいう。

(一)同一事業体または個人が内容が明らかに同じ専利出願を複数件提出する行為
(二)同一事業体または個人が従来技術または従来設計を明らかに模倣した専利出願を複数件提出する行為
(三)同一事業体または個人が異なる材料、組成、配合比率、部品などの簡単な交換または寄せ集めの専利出願を複数件提出する行為
(四)同一事業体または個人が実験データまたは技術的効果が明らかに捏造である専利出願を複数件提出する行為
(五)同一事業体または個人がコンピューター技術などを利用して製品の形状、模様または色彩をランダムに生成した専利出願を複数件提出する行為
(六)本条の第一項から第五項に記載されているような専利出願を、他人が提出、または専利代理機構が代理提出するのを幇助する行為

3-3. 2021128日、国家知識産権局の「専利出願行為の規範化をさらに厳格化することに関する通知」(国知発保字[2021]1号)

以下のように革新を保護することを目的としない非正常専利出願(以下、当該出願と称する)行為を実施した場合、関連する法律法規と政策規定に従って厳格に取締まり、厳格に処分する

(一)「専利出願行為の規範化に関する若干の規定」(国家知識産権局第75号局令)第三条に規定される6つの状況
(二)事業体または個人が故意に関連する専利出願を分散して提出する行為
(三)事業体または個人がその研究開発能力と明らかに一致しない専利出願を提出する行為
(四)事業体または個人の異常な専利出願転売行為
(五)事業体または個人が提出した専利出願において、技術案が複雑な構造で簡単な機能を実現するもの、通常のまたは簡単な特徴を用いて組み合わせたりまたは積み重ねたりするなど、明らかに技術改良の常識に合わない行為が存在する場合
(六)その他の民法典に規定する誠実信用原則に違反し、専利法関連の規定に符合せず、専利出願管理秩序を乱す行為。

以上の「事業体、個人」には、同一の自然人、法人、その他の組織と同一の実質的支配者が含まれる。

3-4. 2021年3月11日、「専利出願行為を規範化する弁法」(国家知識産権局第411号)

第二条 本法でいう非正常専利出願行為とは、任意の事業体または個人が革新を保護することを目的とせず、真実である発明創造活動を基礎とせず、不正利益または架空の革新業績、サービス業績を牟取するために、各専利出願、専利出願代理、専利出願権または専利権の譲渡などの行為を単独または結託して提出することをいう。

以下の各種行為は本法でいう非正常専利出願行為に属する。

(一)発明創造の内容が明らかに同じである、または実質的に異なる発明創造の特徴または要素の単純な組み合わせの変化によって形成された複数件の専利出願を同時にまたは相次いで提出する行為
(二)提出された専利出願に発明創造内容、実験データまたは技術的効果を捏造、偽造または変造したり、従来技術または従来設計を模倣したり、簡単に置き換えたり、かき集めたりするなど類似する状況がある場合
(三)提出された専利出願の発明創造が、出願人、発明者の実際の研究開発能力及び資源条件と明らかに一致しない場合
(四)提出された複数件の専利出願の発明創造の内容が主にコンピュータプログラムまたはその他の技術を利用してランダムに生成されたものである場合
(五)提出された専利出願の発明創造が専利性審査を回避することを目的とし、故意に形成された明らかに技術改良や設計常識に合わない、または実際の保護価値のない、劣化発明創造、積み重ね発明創造、保護範囲を不必要に減縮した発明創造、または調査や審査を行う意味のない内容である場合
(六)非正常専利出願行為の打撃に関する監督・管理措置を回避するため、実質的に特定の事業体、個人または住所に関連する複数件の専利出願を分散、前後して、または別の地で提出する行為
(七)専利技術、設計又はその他の正当な目的を実施するのではなく、専利出願権または専利権を転売したり、発明者、設計者を虚偽で変更する行為
(八)専利代理機構、専利代理師、またはその他の機関または個人が、他人を代理、誘導、教唆、幇助、または共謀して各非正常専利出願行為を実施する場合
(九)誠実信用原則に違反し、正常な専利活動秩序を乱すその他の非正常専利出願行為及び関連行為

4. 非正常専利出願と認定された後の対応について

4-1. 出願の撤回

出願人または代理人は通告を受けた後、指定された期限内に国家知識産権局に「専利出願撤回声明」を提出し、自ら出願を撤回することができます。

4-2. 不服申立て

出願人または代理人は非正常専利出願行為の初歩的認定に不服がある場合、指定された期限内に「意見陳述書(非正常出願に関する)」を提出し、意見を述べ、証明資料を提出することができます。

国家知識産権局は出願人または代理人が提出した意見陳述を受領した後、不服申立て資料を審査し、さらなる認定を行います。国家知識産権局が非正常専利出願行為に該当しないと判断した場合、「審査業務専用書」を発行し、出願案件の正常な審査プロセスを再開します。

5. 不服申立てに必要な証明資料

5-1. 出願の基礎が真実であることを証明する資料

1)出願人、発明者の実際の研究開発能力を証明する資料
例えば、出願人の概要、発明者の経歴、研究開発への投資(研究開発設備の調達、人材の導入、プラットフォームの構築、外注開発、研究開発の成果)、表彰実績、担当した科学研究プロジェクトなど。

2)発明創造活動が真実であることを証明する資料
例えば、研究開発過程の記録作成や管理に関する制度、プロジェクト立件報告書、承認決議、効用成果、課題研究終了報告書、テスト過程記録(例えば、記録された表、メモ、テスト報告、検証報告、写真比較図など)、プロジェクトの議事録(重大技術問題に関する討論議事録、フォローアップによる技術問題解決の記録文書、会議写真など)。

5-2 出願目的が真実であることを証明する資料

例えば、プロジェクトの実行可能性報告書、専利導航(中国版IPランドスケープ)分析報告書、製品の研究開発に必要なハードウェア・ソフトウェアの条件、会社が扱う関連製品、ポートフォリオ化されている関連専利など。

出所:北京品源 沈惠 執筆
http://www.boip.com.cn/news/820.html

    

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