少子高齢化社会がもたらす深刻な社会問題

2022/03/03
2022/03/24

一人っ子政策が廃止されても減少する出生率中国では2016年に37年続いた「一人っ子政策」が廃止され、2人目の子供まで認められるようになりましたが、 出生率は低下の一途をたどっています。

中国の公式データによると、中国の出生数は1960年代の約2600万人から、2020年には1200万人、2021年には1062万人と減少し続けています。
出生率が低下している主な理由 として、90年代以降生まれが子供を望まないことが挙げられます。
特に北京や上海などの都市部では、不動 産が高く、普通のサラリーマン家庭にとっては、家のローンと生活費を払うだけでも経済的に精一杯で、子供 を育てるための資金がないというのが現状です。
一人っ子政策の時代に子供に熱心に教育を施したことで、 子供にかける養育費、教育費に一定のボーダーラインができ、子供を育てることに対するハードルが上がってしまったのも事実です。

加速する高齢化問題

日本でも高齢化問題は避けられない社会問題となっていますが、中国でも深刻な問題へと発展しています。
中国では、2021年5月時点で60歳以上の高齢者が2億6400万人と全人口の18%に達しました。
2050年には30%以上に達するともいわれています。
中国では、長い歴史を通して、家族が責任をもって老親を扶養するのが当たり前でした。
しかし、一 人っ子政策により、子どもや孫の数が減り、家庭内で高齢者を支え切ることが困難となっているのです。

先進国では一人あたりのGDPが1万ドルを超えてから高齢化社会に入っていますが、中国ではわずか4500ドルで高齢化社会へと突入しました。
国が豊かになる前に高齢化社会を迎えたことを表す「未富先老」とう言葉 も生まれています。

社会保障や年金制度がまだ十分に整備されていない中で、高齢者の医療・福祉サービスにどのように対応していくか、特に、子どもが都市部に出稼ぎに行っている農村部での高齢化問題や、低所得者の居住問題などについての対策が急務となっています。

    

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