中国のペット市場が着実な成長を続けています。
2026年2月に公表された「2026年中国ペット業界白書」によると、2025年の中国都市部における犬・猫の消費市場規模は3,126億元(約7.1兆円)に達し、前年比4.1%増となりました。2028年には4,050億元(約9.2兆円)まで拡大すると予測されています。
一方、飼育頭数そのものの伸びは緩やかになっていて、2025年の都市部における犬・猫の飼育数は約1億2,600万匹で、内訳は犬5,343万匹、猫7,289万匹でした。
特に猫は前年比1.9%増と犬を上回り、消費市場でも猫関連市場が5.2%増と犬の3.2%増を上回りました。
2028年には猫市場が2,184億元となり、犬市場の1,923億元を上回ると予測されています。

出典:「中国宠物行业白皮书」
注目すべきは、飼育頭数の増加以上に1匹当たりの消費額が伸びていることです。
2025年の年間平均消費額は、犬1匹当たり3,006元(約7万円)、猫1匹当たり2,085元(約5万円)で、それぞれ前年比1.5%、3.2%増加しました。市場は「頭数拡大型」から「1匹当たりの消費額を高める高付加価値型」へと移行しつつあるようです。
消費の中心はペットフードで2025年には市場全体の53.7%を占めました。
健康志向の高まりから、機能性フード、フリーズドライ、ウェットフード、サプリメントなどへの関心が高まっていて、2025年の中国オンライン・ペットフード市場は413.8億元に達し、前年比9%増、中でもペット用健康サプリメントは20.3%増と大きく伸びました。
消費者の意識も変化していて、若年層を中心にペットを単なる「飼育動物」ではなく「家族の一員」として捉える傾向が強まり、食事だけでなく、健康管理、美容、トレーニング、ペットホテルなど、ペットの生活全般に支出するケースが増えています。
2026年には、犬を日中預かり、遊びやトレーニング、グルーミングなどを提供する「犬の幼稚園」のようなサービスも注目を集めています。
さらに近年は、中国ブランドの存在感が急速に高まっています。
ロイター通信によれば、中国のペットフード市場は2014~2024年の10年間で約6倍に拡大していて、2025年の中国国内におけるペットフード生産量は190万トンに達し、前年比17.9%増となりました。
茅台、伊利、蒙牛などの中国大手企業もペットフード市場へ参入しています。
従来のように「海外ブランドだから売れる」という市場ではなく、価格、鮮度、原材料、商品開発力、EC・SNSでのマーケティングなど、総合的な競争力が求められる市場へ変化しています。
中国ペット市場では今後、「食」「健康」「高齢化」「IoT・AI」「ペットサービス」など、さまざまな分野で新たな需要が生まれることが期待されます。
参考:https://www.petsworld.cn/article/91434797412445697?utm_source=chatgpt.com